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ADHDの治療では薬以外に何が必要か?

1月9日  月曜日

注意欠如多動性障害(ADHD)には、大きく分けて不注意と多動性・衝動性の症状があります。不注意があると集中できなくなります。多動性があるとじっとしていられなくなります。衝動性があるとよく考えずに行動してしまい、周囲とトラブルを起こします。どの症状も成長する過程で改善することが少なくなく、3分の2の方は18歳までに治療を終了できるとも言われています。ADHDの症状は発達とともに軽度になる可能性があるのです。

成長期は、知識や社会生活をするために必要なスキルを身につける時期です。ADHDの症状があると、集中して学習したり、自分の欲求をコントロールして周囲と調和することが困難になります。この結果、社会生活に必要な知識、物の考え方、スキルなどが育ちにくく、将来にマイナスの影響が生じる可能性が高いのです。成長の過程でほとんど症状が目立たなくなったとしても、必要な知識やスキルが不十分だと、その後マイナスの影響が避けられません。

ですから、必要に応じて治療を受け、年齢に応じた学習と社会スキルの獲得が大切です。治療により成長期に必要な知識や社会スキルを身につけることで、ADHDによるマイナス面を最小化することができます。ADHDではワーキングメモリーが不十分です。このことが症状に関係しているのです。ワーキングメモリーとは、何かをする時にとりあえず必要なことを頭の中に覚えておく能力のことです。ワーキングメモリーを改善するためには、ドパミン、ノルアドレナリンなどの脳内物質の働きを改善するお薬が効果的です。

しかし、それだけでは不十分です。改善したワーキングメモリーを使い、目の前の問題を解決するよう実践することが必要です。例えば、ADHDでは人から言われたことをすぐ忘れてしまいやすいのですが、治療により人から言われたことを忘れにくくなります。忘れにくくなったら、今度は人から言われたことに行動で応えるのです。症状の改善を行動の改善に結びつけることで、治療がより確かなものになっていくのです。

院長  高橋道宏

2017年01月09日