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アルコール依存症へのアプローチ

2020年3月23日 (月)

「健康に良くない」「翌日の仕事に差し支えそう」とわかっていても、アルコールを飲み過ぎてしまうことはありませんか?このように飲酒量を適切にコントロールできない方はアルコール依存症の疑いがあります。

アルコール依存症の方は、「肝機能が悪いのにアルコールを減らすことができない」「飲み過ぎて経済的に苦しいのになかなかアルコールをやめられない」などアルコールを適切にコントロールできずに悩んでいます。

専門的には「1日平均60gを超える飲酒(ビール中ビン3本、日本酒3合弱、25度焼酎300ml)」は多量飲酒とされており、このような多量飲酒が長期間続くとアルコール依存症になってしまいます。

これまでアルコール依存を治すためには、アルコールを断つ(断酒)しかないと考えられていました。アルコールを調整して適量を飲む(節酒)は不可能で、アルコール依存性の患者さんは生涯断酒を続けなければならないとされていました。

しかしながら、調査結果をみると、日本では断酒率は治療後2~3年で28~32%です。断酒はハードルの高い治療法であることがわかります。多くの方は断酒に失敗し、再飲酒に至るのです。

最近では、依存が軽度の場合は節酒が可能と考えられています。その背景として、飲酒欲求そのものを減らす薬剤が開発されたことがあります。このような薬剤は、脳内のグルタミン酸作動神経やオピオイド系と呼ばれる場所に作用し、飲酒欲求そのものを減らします。これは画期的な治療法です。

飲酒欲求そのものを減らす治療薬は有用です。適切に飲酒量をコントロールすれば、過度にストイックになることなく飲酒を普通に楽しむことができるのです。

このような薬が日本で使用されるようになり約1年になります。これまでに多くの方が飲酒量を無理なく減らすことに成功しています。

飲酒量を減らしたくても減らせない方は、一度このようなお薬による治療を検討されてはいかがでしょうか?

 

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高橋心療クリニック

院長 高橋道宏

2020年03月23日