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抗うつ薬はなぜ効くのか?

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  • 10月13日  月曜日
今日は祭日ですが、あいにく台風の影響で一日中天気が悪いですね。

抗うつ薬は、なぜ効くのでしょう?

 

    現在使われている主な抗うつ薬は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRI)と呼ばれるもので、脳内のセロトニンと呼ばれる神経伝達物質に作用します。ジェイゾロフト、レクサプロ、パキシルなどの薬がSSRIにあたります。セロトニンは、意欲や感情をコントロールしていますが、うつ病になるとセロトニンの働きが低下した状態になります。SSRIは、このセロトニンの働きを正常化するのです。うつ病では、この他にノルアドレナリン、トパミンと呼ばれる神経伝達物質の関与も知られていますが、セロトニンは最もうつ状態に影響のある神経伝達物質です。
   セロトニンは、脳内でトリプトファンという必須アミノ酸から合成されます。トリプトファンは、肉、大豆、米などに多く含まれていますが、トリプトファンが欠乏するとうつ状態が悪化するという研究報告があります。
   抗うつ薬が脳内でセロトニンの働きを正常化し、うつ状態が改善するためには2週間から4週間かかります。抗うつ薬はすぐには効きませんから、ストレスを避けながら薬が効くのをじっくり待つことが必要です。
    また、抗うつ薬は脳由来神経栄養因子(BDNF)の働きを高めることでうつ状態を改善することが知られています。BDNFは、脳内で神経に栄養を与え、神経を新生させる物質です。BDNFの働きで、神経細胞が新たに作り出され、また神経細胞同士の連絡がより密接になるのです。ストレスがかかると脳内での神経のネットワークは阻害される方向にシフトしてしまいます。うつ病患者では、脳内の海馬といわれる部位の体積が減少していることが知られています。抗うつ薬はBDNFの働きを高めることで、神経細胞を増加させ、神経細胞同士の連絡を密にすることでうつ状態を改善してくれます。
   目に見えない心の病気と薬との関係は分かりにくいところも多々ありますが、抗うつ薬はうつ病で起きている脳内の機能失調状態を改善してくれているのです。
院長  高橋道宏
2014年10月13日