うつ病の症状変化

2016年3月14日  雨 5℃

おはようございます。今日は一日中雨のようです。

最近の季節は気温の変化が激しいですね。先週は寒かったのですが、そのちょっと前は暖かったです。一部の患者さんは、気温の変化で体調を崩し気味です。「三寒四温」と言われる気温の変化は、うつ病などで自律神経の調子を崩しやすい方にとっては思いの外辛いのです。寒い、暖かいなどの気温には順応できますが、温度が急激に変化すると、なかなか気温についていけず辛くなるのです。

うつ病では、心身の調子が良くなったり、悪くなったりします。この変化に戸惑う患者さんは少なくありません。まさに「三寒四温」のように体調が変化するのです。たとえば3日間調子が悪くても、その後4日間は調子が良い日が続くのです。たとえ毎日調子が悪くても心身は徐々に慣れていきますが、調子が良かったり悪かったりすると、治ってきているのか悪くなっているのか分からなくなり、混乱してしまいます。

うつ病でみられるこのような症状の変化は、回復期にみられるものです。うつ病になった当初は、毎日のようにうつ状態で、心が重苦しく、うつ症状がとてもつらく感じられます。調子の良い日は1日もないのです。しかし回復が始まると、少し心身の調子の良い日がみられるようになります。調子の良い日があったり、悪い日があったりするのです。良い日には「病気が治ってきた」と喜び、悪い日には「いつまで経っても治らない」と悲観してしまうことが少なくありません。

大事な事は、このような症状の変化に一喜一憂しないことです。うつ病は、心身の状態が良くなったり悪くなったりしながら、徐々に回復に向かう病気です。「三寒四温」の季節の後に桜咲く暖かい春が待っているように、症状が良くなったり悪くなったりした後は、うつ病から解放され心穏やかに生活する日々が待っているのです。ですから調子が良くなったり悪くなったりするようになったら、「治るまであともう少し」です。希望を持って回復を待ちましょう。

院長 高橋道宏

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