不安障害の治し方

2017年2月6日 月曜日

不安障害には全般性不安障害、パニック障害、社交不安障害、強迫性障害などがあります。様々なことに対して漠然と不安を感じたり心配になったりするのが全般性不安障害。突然動悸や過呼吸などパニック発作があるのがパニック障害、人前で話す時に極度に緊張するのが社交不安障害。不潔に思えて過剰に手を洗う、戸締りなどを何度も確認せずにはいられないのが強迫性障害です。

不安障害になると、自分を不安にさせることにとらわれ、繰り返し考えるようになります。また不安になるのでは?と先々のことを心配し日常生活が手につかなくなります。これを予期不安と言います。予期不安は不安障害に特徴的な症状で、今取り立てて不安になる必要がなくても、過去に起きた不安症状がまた起きるのでは?とひどく心配になり、日常生活が手につかなくなります。

不安障害になると、強いプレッシャーの中で、睡眠不足になったり、アルコールが増えたりと生活習慣が乱れがちになります。不安から本来やるべき仕事や家事などが手につかなくなってきます。しかし、生活習慣が乱れたり、本来やるべきことをおろそかにするとかえって不安がひどくなります。不安があっても、できるだけこれまで通りの日常生活を送るようにすることが大切です。不安にさいなまれていても、できるだけ生活リズムを保ち、普段通りにやるべきことはやるようにしましょう。

不安障害を治すための行動指針は単純です。まず、生活のリズムを乱さないようにしましょう。不安へのとらわれから解放されるために、不安があってつらくても、本来やるべきことをするのです。そのために必要なのは、不安症状をありのままに受け入れ、不安があってもジタバタしないことです。そのような行動を助けるためにお薬も必要でしょう。ただし、薬に頼るのではなく、薬の助けを借りながら、上記の行動指針を推し進めていくことが大切です。

院長 高橋道宏

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