不安障害を乗り越えるためには?

2018年3月26日 月曜日

「いつも先々のことばかり考えて不安になる。」「体調が少しでも狂うと、重大な病気ではないかと不安になる」「一度失敗すると、また同じ失敗を繰り返すのではないかと気になり、考えれば考えるほど不安になる」

不安障害では、少しでも自分を不安にさせる要素があると、そのことに過剰に反応して不安になります。不安障害では、同じことばかり繰り返し考えると不安が更に深まるという特徴があります。

ですから、不安障害を乗り越えるためには、不安の原因について繰り返し考えることをやめることが大切です。しかし、考えても仕方ないと分かっていても、不安障害になると考えるのを簡単にやめることができません。かえって益々考えてしまいます。

思考のコントロールが失われ、まるで脳が不安に占領されたかのような状態になります。このような不安の根源は不安の原因に対するとらわれです。不安の原因を繰り返し考えると、不安が深まり、考えるのをやめられなくなるのです。

不安障害を克服するためには、いかにして不安障害の原因について同じことばかり考えないようにするかがポイントです。、例えば、不安が続く時はできるだけ身体を動かすようにしてはどうでしょうか?身体をある程度動かしていると、同じことばかり考えなくてもよくなっていきます。

また、部屋の中に閉じこもってばかりいないで、気分転換に外出するようにしてはどうでしょうか?部屋の中で同じ天井、同じ壁ばかり見ていると、こころの視野が狭くなり同じことばかり考えるようになってしまいます。

このように、不安障害への対処は日常生活の行動指針が大切です。薬を飲んで不安症状は軽くなりますが、薬は不安の原因であるとらわれからは解放してくれません。薬はとらわれの結果起きる不安に効果がありますが、とらわれそのものから解放してくれないのです。

不安の原因であるとらわれから解放されるために、不安に対する行動指針をしっかりと持ちましょう。不安障害が治りにくく悩んでいる方は、主治医に行動指針について相談してみてはいかがでしょうか?

院長 高橋道宏

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