心の病気と睡眠障害

2018年7月16日  月曜日

心の病気になると、眠れなくなることが多くなります。特にうつ病など感情障害といわれる心の病気では、ほとんどの方が睡眠障害に陥ります。

また、心の病気は眠れないことから始まったという方も少なくありません。うつ病などのなり始めが不眠から始まるのです。このように睡眠障害は心の病気の状態を物語るとても良い指標となっています。

眠れない状態が長引くと、心の病気は治りにくくなります。睡眠は日々の疲れを癒し、明日への活力を回復します。眠れない状態が長引くと、疲労が蓄積し、活力は削がれていきます。

その結果、誰にでも備わっている「心の病気からの回復力」が十分に働かなくなり、心の病気が治りにくくなってしまうのです。

睡眠は心の健康のバロメーターです。良質な睡眠が得られるよう日常生活を整えましょう。睡眠を改善することは、心の病気を克服する上でまず必要な最初の第一歩です。

良く眠れるようになっただけで、心の病気が大幅に改善することが少なくありません。良い睡眠は心の病気を癒すのです。また、良い睡眠は心の病気の再発を予防する上でも大切です。

良質の睡眠を得るためには、毎日同じ時間に起きるようにしましょう。眠れないからといって、夜間にインターネットなどに夢中になってはいけません。また、アルコールを控えましょう。アルコールは寝つきを良くしますが、眠りは浅くなり睡眠全体の質は低下させます。

良い睡眠のためには厚生労働省が作成した「睡眠障害対処12の指針」を参考にして下さい。気持ちの良い睡眠は、朝の目覚めでわかります。気持ちの良い朝を迎えることができるように、主治医の指導を受けて下さい。

院長  高橋道宏

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