そう状態の時の過ごし方

2018年7月30日 月曜日

双極性障害では、とても元気で調子が良い「そう状態」と気分が落ち込む「うつ状態」の両極端な状態がみられます。両極端な状態がみられることから、双極性障害と呼ばれています。

両極端と言ってもうつ状態の時の方が回数も期間も長く、一方そう状態は症状が軽いこともあるため(軽そう状態)、双極性障害はうつ病と間違えられることがあります。

双極性障害のうつ状態の時は、うつ病のうつ状態と全く区別がつきません。うつ状態の時はとても気持ちが重くつらいのですが、そう状態の時は逆に気分が爽快です。特に苦痛は感じません。

しかし、気分が高揚しているため、自信家になりお金を使い過ぎる、勝気になり他者とトラブルを起こすなどの問題が起こり、周囲と軋轢を生じることがあります。

双極性障害とはどのように向き合えば良いのでしょうか?単にお薬だけを飲んでいれば良いのでしょうか?双極性障害の方は、調子が良くなってきた時に行動し過ぎないようにすることが大切だと思います。

もっとやりたい、頑張りたいという気持ちと戦いながら、完全なそう状態に陥らないうちにうまく軌道修正し、自分を落ち着かせるのです。

そう状態との向き合い方は、双極性障害と診断される程ではなくても気分の波が大きい方に大きなヒントを与えてくれます。気分の良い時に動き過ぎないように注意し、うつ状態の時にはゆっくりするのです。

そのことが結果的に気分の上下の振れ幅を少なくすることにつながるからです。いつも一定の調子で淡々と毎日を送るのがもっとも生産的な生き方です。そのような毎日を送ることができるよう、自分自身をコントロールしていきましょう。

院長 高橋道宏

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