中高生のうつ病の特徴は?

2020年2月21日 月曜日

芦屋市の心療内科、高橋心療クリニックです。

中高生のうつ病が増えています。かつてうつ病は中年の女性に多いと言われたこともありますが、最近では全世代にわたります。

その中でも、最近特に多くなったのが中高生です。中高生がうつ病になると不登校など学業に支障をきたすため、早急な対策が必要となります。

心身ともに発達過程にある中高生は、心の状態をうまく表現できません。そのため、心のつらさを頭痛、腹痛、吐き気、めまいなどの身体の症状で訴えることが多いという特徴があります。

一見、うつ病ではなく身体の病気のように見えますが、病院で検査しても特に異常は見つかりません。

うつ病は小児科、内科などで起立性調節障害、過敏性腸症候群などと診断されることもあります。これらはうつ病と相反するものではなく、うつ病とともにみられる心身症(併存疾患)です。

心の病気は併存疾患が多いため、こうした診断は間違いではありませんが、併存疾患だけ診断し、大切なうつ病を見落とすと、中途半端な治療になってしまいます。

中高生はまだ保護者への依存度が高く、保護者の役割が大きい時期です。保護者がうつ病を疑ったら、早めに心療内科、精神科の専門医を受診できるよう配慮してあげて下さい。

心身ともに疲れきっている状態ですから、学校に行くことができなくても、慌てないで様子を見ましょう。「がんばれ」とプレッシャーをかけるのではなく、安心感を与え、ゆっくり治すことを考えましょう。

中高生のうつ病への対応は、まずお子さんを安心させることから始めましょう。

高橋心療クリニック
芦屋 神戸 西宮 心療内科

院長 高橋道宏

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