2016年3月2日(月)
「人前で字を書こうとすると手がふるえてしまう。」
「他人の目が気になって、動悸や汗がひどく出る。声がうわずり、頭の中が真っ白になってしまう。」
「会社でプレゼン前になると緊張して夜眠れなくなる。」
これは「社交不安症」の症状かもしれません。
他人からみると一見病気にはみえず、本人の性格の問題にも思えてしまいます。
病気であることを理解してもらえず、人との関わり合いに消極的になってしまいます。
社交不安症の背景には、「細かいことが気になり、とらわれやすい」という神経質性格が関与していますが、それだけですべてを説明できるわけではありません。
ほとんどの方は思春期以降に発病しています。社会人になってから発病する方も多くおられます。
単に性格の問題ならもっと早く発病していたでしょう。社交不安症は単に性格の問題ではないのです。
社交不安症はこころの病気です。自己努力だけではどうにもならない悩みを抱えているということです。そして病気でえるということは、治療により症状が改善するということを意味します。
社交不安症の治療を受けて、「人前でも意見が言えるようになり、PTAの仕事が苦痛でなくなった。」
「大学で友達といっしょにランチができるようになった。以前はランチに誘われても断っていた。」
「人前で字を書くとき、手がふるえることが少なくなった。」
「会社でのプレゼンが上手くできるようになった。会議でも自分の意見が言えるようになった。」
このようなに日常生活が改善した例は多くあります。
人前で必要以上に緊張するなどの症状は、単に性格の問題とあきらめてしまっていませんか?
社交不安症は人生をマイナス方向に引っ張ります。
治療を受けると、これとは逆に人生を積極的に生きることができるようになります。
性格の問題とあきらめず、治療により社交不安症を乗り越えましょう。
院長 高橋道宏