2020年4月13日(月)
心の病気になると、考え過ぎてしまいます。同じことばかり考えて、他のことを考えられない。「心の視野狭窄」とも言える状態に陥ります。
考え過ぎると、頭が空回りして無駄なエネルギーばかり使ってしまいます。その割には何の解決も得られず、かえって心が不安定になってしまいます。
最近では、新型コロナウイルス感染症が怖く、コロナのことばかり考える方が増えています。コロナのことを考え過ぎて、心身ともに疲弊してしまうのです。
心身ともに疲弊したら、懸念されるのは免疫力の低下です。免疫力が低下すれば、新型コロナウイルス感染症にかかりやすくなります。
このような状態から解き放たれるためには、どうすれば良いのでしょうか?それは、「考えないようにすること」なのです。
考え過ぎないためにはどうしたら良いでしょう?
まず、考え過ぎている自分に気づくことです。「これ以上考えても、答えはすぐに出ない。」「しばらく自分の頭に考えさせておこう」と考え、意識的に考えるのをやめるのです。
自分の脳に無意識に考えさせたら、これまで通りの日常生活をおくることです。規則正しい生活をして、やるべきことはやる。そうしているうちに、心の視野狭窄がなくなっていきます。
考え過ぎている時は、何もしたくなくなりますが、自分の感情に振り回されないようにしましょう。気分本位の生活をやめ、必要な行動をすることが大切なのです。
日本オリジナルの神経症治療法の森田療法は教えています。「あるがままに事実を受けとめ、必要な行動はいつも通りに続けましょう。」と。
考え過ぎて、本当にやらなくてはいけないことを後回しにしてはいけません。
不安でも、その時々に必要なことはやり遂げる。その積み重ねが、考え過ぎから私たちを解放してくれるのです。
院長 高橋道宏