子どものうつ病を治すために大切なこと
子どものうつ病が増えてきています。症状の出方は多少大人と異なります。朝起きられない、意欲が出ない、身体がだるく疲れやすいなどの点は大人も子供も大差ありません。一方、いつもイライラしていている。頭痛、腹痛のような身体の訴えが多いなど、一見うつ病に見えないところが大人と異なっています。
大人でも子どもでも、うつ病は慢性化して治りにくい病気とのイメージがありますが、一方短期間で良くなっていく方も少なくありません。この違いはどこからくるのでしょうか?子どもうつ病は病気を治すために重要ないくつかのポイントがあります。このポイントを押さえているかどうかで治療結果が変わってきます。
特に大切なのは、早期発見、早期治療です。うつ病だとわからず、ストレスをかけ続け、ズルズルと病気が悪くなってしまう。特に不登校が定着すると、治るまでに時間がかかります。早期に発見し、適切な治療を受けましょう。早期に治療を開始した方は、順調に良くなっています。特に子供特有の症状(子どものうつ病のチェックリスト)を見逃さないようにしましょう。子供のうつ病の早期発見については、過去のブログ(将来を見据えた子どものうつ病治療 2018年8月20日) も参考にしてください。
また、規則正しい日常生活を心がけることも大切です。多かれ少なかれ、子どものうつ病には不規則な生活が関係しています。夜遅くまで起きていていて、朝起きるのがつらくなっていませんか?このような生活を続けていると、いくらお薬を飲んでも治りにくくいままです。
これに加えて、保護者がうつ病を理解し、学業の遅れを焦らないことも大切です。特に「怠けている」などの言葉は禁句です。やらないのではなく、やれないのがうつ病なのです。
早期発見、早期治療、規則正しい生活をする、保護者が子どものうつ病を理解するといったポイントがをうまく押さえていれば、子どものうつ病を治すことは決して難しいことではありません。
院長 高橋道宏