自律神経と睡眠

2020年7月13日(月)

自律神経は体温、血圧、脈拍など健康の基本に関わる部分をコントロールしています。自律神経には、緊張しているときに働く交感神経と、リラックスしているときに働く副交感神経があり、この2つの神経のスイッチが入れ替わり、状況に応じてそれぞれが機能するため体調が一定の状態を維持することができます。

うつ病などの心の病気になると、自律神経の働きが乱れます。ストレスが脳内視床下部にある自律神経の中枢に悪影響を与えるためです。ストレスが視床下部から放出される様々なホルモンに悪影響を与え、その結果自律神経が乱れます。

自律神経が乱れると、季節の変わり目、天候不順による気圧の変化により体調を崩します。私たちの身体は、自律神経の働きにより外界の温度、気圧などの変化に適応しているためです。最近は雨の日が多く、体調を崩す方が増えていますが、これは自律神経の乱れによるものです。

自律神経の調子が乱れると全身の身体の現れます。自律神経は全身に及んでいるため、全身のいろいろな臓器の機能が失調します。めまい、ふらつき、のぼせ、ほてり、動悸、しびれ感などの症状があるものの、検査では異常がないものの多くは自律神経の乱れによるものです。

自律神経を整えるために必要なことは、規則正しい生活です。特に睡眠リズムがとても大切です。自律神経が乱れている方の多くは、睡眠リズムが乱れています。睡眠も、その中枢は自律神経の中枢と同じ視床下部にあります。睡眠リズムをしっかり整えると、自律神経も自然に整っていきます。現代の生活は睡眠が少なくなってしまいやすいですが、自律神経の働きを整えるために、睡眠は絶対に犠牲にしてはいけないのです。夜は遅くても12時位までには寝るようにしましょう。

院長 高橋道宏

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