心の病気を予防するー自己肯定感を高める

2021年8月2日(月)

クリニックに通院する患者さんを日々診察していると、多くの患者さんが自分に自信がないことに気がつきます。もっと自分に自信を持って良いのに、不思議と自己肯定できない方が多くおられるのです。

お話を伺っていると、自分に自信がないのは今に始まったことではなく、心の病気になる前からずっと自分に自信がなかったということがわかります。つまり自分に自信がないということが、心の病気のリスクファクターなのです。

ですから、心の病気を予防するためには普段から自己肯定感を高めておく必要があります。自己肯定感が高いとは、自分は価値がある、自分は大切な存在だと感じられることです。

自分には価値があると感じることができるためには、子供の頃から親に受け入れられること、ほめられることが必要です。大人になってからでも、他者から受け入れられること、ほめられることで自己肯定感を高めることが可能です。

そのためには、自分に与えられている能力を生かし、他者のために役立つ行動をするのです。人のために役立つ行動をすると、人から感謝されます。そのことで自己の存在意義を見出すことができます。このような行動を積み重ねると自己肯定感が高まっていきます。

自分にポジティブになることができる人は、いろいろな場面で自分の実力以上を出すことができます。例えば、試験では自分の実力よりも良い成績を得ることができます。自己肯定感を高めることは、心の病気の予防だけでなく、人生成功の鍵なのです。

院長 高橋道宏

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