うつ病におけるリラックスの役割

2021年10月25日(月)

うつ病はストレス、環境の変化などが引き金となり発病しますが、ストレス、環境の変化があったからといって必ずうつ病を発病するわけではありません。

うつ病が発病しやすくなった準備状態にストレス、環境の変化が加わり発病するのです。

うつ病を発症される方は、発病前に心身が非常に疲れています。リラックスできず、緊張に傾いています。これが発病準備状態です。

心身の緊張は、発病準備因子の一つです。心身が緊張しているとストレスに弱く、自律神経の調子が乱れやすくなっています。

このような状態にストレス、環境の変化が加わるとうつ病を発病するのです。

したがってうつ病治療においては、服薬をするだけでなく休養によるリラックスが必要になります。うつ病における休養の意義がここにあります。

うつ病の方は意識的にリラックスするようにしましょう。うつ病の方は自分に厳しく、多くのことを成し遂げようとするため、リラックスする時間が少なくなりがちです。

リラックスするためには、まず生活全体を見直しましょう。予定がたくさん入っていて、体調的に無理は無いのか?スケジュールが入り過ぎてストレスになっていないのか?日常生活の中で静かに過ごす時間は確保できているのか?

このような観点から日常生活全体を見直していただきたいと思います。

日常生活を見直し、自分のペースで過ごせる時間を増やすことでリラックスできる時間が増えていきます。

何が自分をリラックスさせるかは人により異なりますが、自分のペースで過ごせる時間が増える中で、リラックスするために、自分は何を優先すべきかががわかってくると思います。

高橋心療クリニック
院長高橋道宏

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