2021年11月15日(月)
ストレスの多い現代社会では、うつ病、適応障害を発病する方が多くなりました。うつ病、適応障害は、性格、ライフスタイルと密接に関わっています。
治療では、こうした発病の背景因子にも対処する必要があるため、いったん発病すると完治するまでには一定の時間がかかります。
また、完治しても、再発の可能性を頭に入れておく必要があります。うつ病、適応障害は再発しやすい病気です。発病前と同様の生活を送り、そこにストレスが加われば、病気は容易に再発します。
再発は、発病した時と比べてより小さなストレスで起きることが知られています。
再発を予防するためには、これまでのライフスタイル、仕事のやり方を変えていく必要があります。
完治しても、発病した時と同様のストレスがかかる状況はできるだけ避ける必要があります。むしろ、完治後数年間は、大きなストレスがかかる状況は好ましくありません。
日常生活の中で、ライフスタイルを変えること、大きなストレスを避けることは簡単なことではありません。しかし、この点が改善されないと再発を繰り返し、病気は持病のように慢性化してしまいます。
いったん慢性化すると、完治するのは難しくなります。再発を予防することを最優先とし、主治医のアドバイスを受けながら、ストレスの少ない日常生活を送ることが大切です。
院長 高橋道宏