うつ病が良くならないと感じるとき
2022年7月18日(月)
うつ病は時間の経過とともに良くなりますが、うつ病になられた方は、症状の改善を感じとるまでに時間がかかります。
いつまでも良くならないと感じると、不規則な生活になり、薬の飲み方も雑になってしまいます。
このような自暴自棄にも近い生活態度では、症状の改善は難しくなります。
一方、うつ病になられた方のご家族、友人など周りの方は、うつ病になられた方よりも早く症状の改善を感じとります。
最近顔色が良くなってきた。無口だったが、話をするようになった。あまりマイナスのことは言わなくなった。このような変化を感じとります。
ご本人と周りの方では認識が異なります。この違いはどこからくるのでしょうか?
うつ病の症状は段階的に良くなります。まずこころの症状が良くなります。その後、体の症状が良くなります。
周りの方は、こころの症状が治って来たことをプラスにとらえますが、うつ病になられた方は、治ってきた症状にあまり注目することなく、まだ治っていない症状を深刻にとらえます。
これが認識の違いの大きな原因です。
うつ病が良くならないと感じるときは、周囲の方に意見を聞いてみてはいかがでしょうか?
自分ではまだ治っていないと感じていても、周囲の方は別の見方をしているものです。
周囲の方から改善してきていると言われたら、その言葉をそのまま信じて自信を取り戻して下さい。
この自信が更なる回復の原動力になることでしょう。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏