不安障害における確認行為

2023年2月6日(月)

不安障害は、さまざまなことが原因で不安になります。不安になると、まわりの人に大丈夫かと何回も聞いてしまいます。

大丈夫といわれることで安心しますが、繰り返し同じことを聞いてしまいます。

これを確認行為といいます。不安が強ければ強いほど、確認行為は頻繁になります。

このような不安は、病的不安といわれ、本来不安になる必要のないことにとらわれています。

不安はありのまま受け入れ、とらわれないようにすることで症状は徐々に回復します。

病的不安は実態のないオバケのようなものです。考えれば考えるほど、頭の中が混沌としてきます。

とらわれるとは、同じことを何回も考え続けることです。

いつも同じことを考え過剰な時間とエネルギーを使っているから、仕事、勉強、家事など日常生活に必要なことが進まなくなります。

ですから、不安にとらわれないためには、日常生活のペースを保つようにするのです。

いつも通り仕事をする。不安なことはいったん棚上げして、必要なことを片つけていくことのです。このような生活態度を身につけることで、不安にとらわれることが少なくなっていきます。

症状がある程度良くなったら、周囲の人への確認行為はできるだけ減らすようにしましょう。

大丈夫だと自分で自分自身に言い聞かせ、安心するようにしましょう。不安になる方は、もともと依存的傾向があり、人によりかかることで安心しようとします。

人によりかかると、相手の態度で安心したり、不安になります。人頼みは、一見楽にみえて、かなり不安定なのです。

自分で自分を支える力を強くすることで、依存性が弱まり、不安になりやすさは確実に減っていくのです。

高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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