不安障害と依存

2023年5月29日(月)

不安障害になると、ささいなことで不安になり、不安の原因についてずっと考え続けるようになります。

不安が強くなると、自分だけではどうにもならなくなり、誰かに頼りたくなります。

家族、友人などに話を聞いてもらうと楽になりますが、しばらくすると、また人に頼りたくなります。

人に頼れば頼るほど、もっと頼りたくなり、次第に依存していきます。

依存して不安障害が良くなるなら良いのですが、実際はその逆です。依存が深まれるほど、不安障害は治りにくくなります。

不安な気持ちを受け入れてもらうときは心地よいのですが、その心地よさがクセになり、さらに他者に寄りかかってしまうのです。

他者に寄りかかれば寄りかかるほど自分で対処する力は衰退していきます。

依存的な性格の方は、不安障害になりやすいことが知られています。

依存的な性格が強くなるほど、自分で困難なことに対処する力が弱く、不安になりやすいのでしょう。

不安障害の過治療程で、依存性の克服は避けて通ることができません。不安障害を根治するためには、依存性を減らすことが大切です。

依存性を減らすには、自分の限界を超えた部分は他人に頼ったとしても、自分でできることは自分でするようにしましょう。

あるときには他者によりかかることがあっても、徐々にしっかり自分の足で歩くことを身に着けて行きましょう。

高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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