2023年7月10日(月)
最近、中高生のうつ病て受診する方が増えています。クラスには少なくとも一人はうつ病の生徒さんがいる可能性があります。この問題には適切な対応が必要です。未治療のままうつ病を放置すると、症状が徐々に悪化してしまうため、早期の対応が重要です。
中高生のうつ病では、不登校がよく見られ、その結果として学業に深刻な影響を及ぼします。不登校になった場合、無理に学校に行かせてはいけません。うつ病はエネルギー不足の状態であり、活動に必要な力が不足しているためです。
このような状況に対応するためには、まず規則正しい生活を心がけましょう。十分な睡眠をとること、必要に応じて抗うつ薬を服用することが重要です。
回復の兆しが見られたら、半日程度の登校から始めることで、徐々に学校に慣れていくことも一つの方法です。初めから完璧を目指さないように
家族のサポートも欠かせません。家族が子どもの気持ちに共感し、理解し、寄り添うことで子どもは元気になっていきます。決して登校しないことを叱ってはいけません。
また、うつ病の症状と治療について親子で学ぶことも大切です(疾患教育)。こころの医療の専門家の指導を受けながら、親子で共通の理解を深めましょう。
中高生のうつ病への対応には早期の対応が重要です。もし症状が見られた場合は、早めに受診することをおすすめします。適切なサポートと治療を受けることで、中高生のうつ病は確実に回復していきます。
子どもの健康と将来を最優先に考え、早期受診、早期治療を心がけましょう。子どものうつ病に向き合い、共に支えていきましょう。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏