2023年10月23日(月)
最近、特に生活上大きな変化はないのに、体調がすぐれない患者さんが多くなっています。体調不慮の原因は、全身倦怠感、めまい、頭痛、動悸、息切れ、耳鳴りなどの身体症状です。
こうした症状は内科などの検査では特に異常がないと言われます。脳、心臓など個々の臓器には異常がないのです。これらの症状は自律神経の乱れによるものです。自律神経が乱れていると季節の変化が身体を直撃してしまうのです。
自律神経の乱れは心療内科、精神科に通院する多くの方に見られます。症状がとてもつらく、生活にも支障がないのになかなか治りません。では、自律神経の乱れを治すにはどうしたら良いのでしょうか?
自律神経の乱れとは
自律神経は私たちの身体の自動調整システムです。交感神経と副交感神経の2つからなり、バランスを保つことが健康な状態を維持する鍵です。しかし、ストレス、不規則な生活、不健康な食生活、睡眠不足などの要因によって、自律神経のバランスが崩れてしまいます。
自律神経の乱れの兆候
自律神経の乱れが起こると、次のような問題に直面します。
ストレスと不安: 交感神経が優位になると、ストレスと不安が増加します。
消化器系の問題: 自律神経のバランスの乱れは、消化器系の問題を引き起こします、
不眠症: 自律神経の乱れは、正常な睡眠パターンを妨げます。
疲労感: 常に交感神経が優位であると、疲れや疲労感が増加します。
自律神経の調整方法
自律神経の調子はすぐに治るのではなく、一定の時間がかかります。治るまでには調子が良くなったり悪くなったりしながらゆっくりと治っていきます。
自律神経は、その名の通り、私たちの意識から独立した、自律した神経だからです。このことを理解し、回復を心待ちにしていつも自律神経のことばかり考えるのはやめましょう。
自律神経を回復させる特効薬はありません。自律神経を回復させる効能を表示する薬剤は存在しますが、多くの方に効果があると言えるものはありません。ある方には効果があり、ある方には効果がないのが現状です。
ですから、薬はあくまで補助的に使いましょう。規則正しい生活(睡眠、運動、食生活)、ストレスを避けるなど自律神経の調子を回復させる条件を整えることが大切です。自律神経の調子を回復させる条件を整えると自律神経は自然に回復に向かいます。
自律神経の乱れを回復させる方法
深呼吸と瞑想: 深呼吸と瞑想は、副交感神経を刺激し、リラクゼーションを促進します。毎日の練習が効果的です。
運動: 適度な運動は、ストレスを軽減し、自律神経のバランスを取り戻すのに役立ちます。
健康的な食事: バランスの取れた食事は、体に必要な栄養素を提供し、自律神経の調整に役立ちます。
十分な睡眠: 十分な睡眠を確保することは、自律神経の回復に欠かせません。
ストレスを避ける: ストレスを避け、リラクゼーションの時間を設けることが大切です。趣味や趣味の活動もストレスを軽減するのに役立ちます。
まとめ
自律神経の乱れは、健康に悪影響を及ぼすため、注意深く対処する必要があります。日常生活におけるストレス管理、健康的な生活習慣、リラクゼーションの練習を取り入れ、自律神経のバランスを回復させましょう。
自律神経のバランスを保つことは、健康な生活の基本条件なのです。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏