不安でも、こころが少々重くても、まず行動を始める
2026年2月23日(月)
三連休の最終日。
明日からの日常を前にして、重い気分で過ごされている方もおられるかもしれません。
診察室では、回復の途上にある方からこのような声をよく伺います。
「不安にならなくなったら、行動しようと思っています」
「まだ不安なので、仕事に戻る自信がありません」
私たちはつい、「不安がなくなって、初めて、行動できる」と考えがちです。
しかし、実はこの「不安がなくなってから」という考え方が、不安からの回復を遅らせているのです。
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不安が完全になくなってから動けるようになるわけではありません。
「不安がなくなったら動く」と考えていると、いつまでも回復は始まりません。
動けない時間が長引くと、意識はますます自分の内側へと向かい、かえって不安になります。
すると、不安は強まり、さらに動けなくなるという悪循環に陥ります。
このようなときに大切なのは、「できることから始める」「まず一歩踏み出す」という姿勢です。
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気分や体調がどうであれ、その時々の自分にできる「なすべきこと」に手をつけていく。
不安があっても、仕事に行く。
不安があっても、家事をする。
これは「根性で頑張れ」ということとは違います。
不安があっても、まず一歩踏み出せばよいのです。
すると二歩目は、一歩目よりも踏み出しやすくなります。
このようにして一歩、二歩と動き始めるのです。
不安を「取り除かなければならないもの」と考えず、不安があっても、まず一歩進んでみるのです。
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不安を抱えたまま動き続けていると、ある瞬間、ふと気がつきます。
「そういえば、不安のことを忘れていた」と。
意識が自分の内側から外側へ向かうと、不安という「とらわれ」から解放されていきます。
この「不安を忘れている時間」を積み重ねることで、不安のとらわれから自由になっていくのです。
「不安がなくなってから動く」のではなく、
「不安のまま動いているうちに、不安がなくなってくる」。
逆説的に見えるかもしれませんが、これが回復への鍵なのです。
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明日から仕事や学校が始まる方も、無理に元気になろうとしなくて大丈夫です。
不安なまま、まずは玄関を出る。職場や学校に行き、席に着く。
「不安を抱えたままの一歩」は、万全な状態での百歩よりも、不安からの回復にとって大きな意味があります。
今週も、ありのままの自分でよいですから、今できることを続けていきましょう。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏


