2016年2月8日 月曜日 曇り
こころの病気を持たれた方にご家族はどのように接するべきでしょうか?ご家族から質問を受けることがしばしばあります。生活の場をともにする家族は、患者さんになった家族が普段と違った様子をみせるため戸惑い、対応に悩みます。
生活の場を共有するご家族の対応は大きな意味があります。ご家族の対応が的確であれば、患者さんは安心して自宅で過ごすことができます。逆に家族の対応に不安を覚えると、病気が治りにくくなってしまたり、悪化してしまいます。
まず理解しておきたいのは、患者さんに対する言葉はとても影響が大きいということです。人は相手の言葉に元気づけられ、また傷つけられます。特にこころを病むと、相手の言葉に過度に敏感になってしまいます。こんな時に傷つくことを言われると、いつもの何倍ものダメージを受けてしまいます。
「こうしたら良い」という単純な答えを求めることはお勧めできません。患者さんとやり取りしながら、患者さんはどんな言葉に励まされ、傷ついたのか、一つ一つ理解すると良いでしょう。ご家族の善意の一言に傷つくことがありますし、何気ない一言に励まされるいることもあります。自分の先入観を捨て、患者さんの気持ちを理解するように努めましょう。
院長 高橋道宏