2019年4月29日 月曜日
- 悲観的に考えると治る病気も治らない
うつ病の治療期間が長くなると、もう治らないのではないか?と考えてしまくこともあります。うつ状態が回復するまでに時間がかかったり、何回も再発すると、このように考えてしまっても仕方ないかもしれません。
しかし、このように悲観的に考えると、治る病気も治らなくなります。なぜなら、治らないと思い込むことによって、心の病気の治療で最も大切な「心の自己回復力」が引き出されなくなってしまうからです。
- 心の病気では心の持ち方の果たす役割が大きい
身体の病気でも、「病は気から」と言うように、病気はその人の心の持ち方次第で軽くもなり、また重くもなります。心理的な要素が治療結果を左右するのです。特に心の病気では、心の持ち方の果たす役割がより大きくなります。
心理的な効果が良い方向に働けばより治りやすくなりますし、逆に悪い方に働けば、治るものものも治らなくなってしまうのです。
- 心の自然回復力を引き出すようにする
心の自己回復力は誰にでもあります。ストレスを避けることと同様に、あるいはそれ以上に、この心の自然回復力を120%引き出すことが治療上大切なのです。
「うつ病は治らない病気ではない」「私のうつ病は必ず治る」といった気持ちが大切です。うつ病の治療では、このように考えることによって心の自然回復力を引き出すようにすると良いのです。
- 良くなると信じることで、自己回復力を120%引き出すことができる
そのためには、あまり先の事ではなく、目の前のことを具体的に考えるようにしましょう。先のことを考えると、不安が強くなり、悲観的になってしまうからです。
それよりも、この病気は必ず良くなると信じながら、今目の前にあることだけを考えて生活するようにしましょう。良くなると信じることで、自分の内側にある心の病気の自己回復力を120%引き出すことができるようになるからです。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏