パニック障害への対処法

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パニック障害は突然不安発作が起きるこころの病気です。

不安発作に突然襲われるため、予想外の出来事にすっかり我を忘れ、ただただ不安になり、何もできなくなります。

動悸、息切れなどの症状がみられるため、生命の危機を感じ、救急車を呼ぶ方も少なくありません。

しかし、救急車が病院に到着するまでに症状は良くなっています。病院でいろいろな検査を受けても、特に異常は見当たりません。

動悸、息切れなどで生命の危機を感じたとしても、不安発作は身体の病気ではありません。

症状はストレス、不規則な生活などによる自律神経の異常によるものであり、短時間で終わるからです。

パニック障害の治療では、まず不安発作が起こらないように、お薬でしっかりと予防することが大切です。

不安発作は繰り返し起きるため、また不安になるのではないかと次の不安を予期し(予期不安)、その結果、不安になりやすい状況を避けるようになってしまうからです。

たとえば、電車に乗る、美容院に行く、歯科治療を受けるなど身体の自由な動きが制限される状況が苦手になります。

不安発作を治療するためには、不安発作を起きにくくする予防のためのお薬と、発作が起きてしまった時に飲む即効性のあるお薬が必要です。

予防のために飲む薬(SSRI)は、依存性がなく、毎日服用すると発作の可能性を大幅に減少させることができます。

発作が起きてしまった時に飲むお薬(ベンゾジアゼピン系抗不安薬)は、即効性があり、これを服用すれば救急車を呼ぶ必要は全くありません。

一度でも発作発作が起きてしまうと、しばらくは不安な気持ちが心に刷り込まれてしまい、予期不安で行動が制限されます。

できるだけ不安発作を起こさないように予防することが治療のための第一歩になります。

高橋心療クリニック

院長 高橋道宏

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