2022年6月27日(月)
うつ病回復させるためには、休養とお薬による治療が大きな役割を果たします。このような基本的治療で、多くの場合、3か月程度で症状は軽症化していきます。
一方、症状がなかなか回復せず、治療が長期化する方もおられます。早期に良くなる、治療が長期化する。この違いはいったいどこにあるのでしょうか?
治療が長期化する原因として一番多いのは、ちょっと良くなってきた時にすぐ無理をして、また調子が悪くなるケースです。
ちょっと良くなってきた時は、まだ回復力は十分とは言えません。少し動いただけですぐに疲れてしまいます。
このような身体の疲れやすさは、うつ病の方ご自身にとっても想像を超える程度で起きてしまいます。
うつ病の治療では、誰にでもある症状からの回復力が大切です。
うつ病の原因となったストレスから離れ、規則正しい生活を送れば、回復力が働き、症状は自然に快方に向かいます。お薬はこの回復力を引き出す手段に過ぎません。
回復力は心の中にある灯火のようなものです。回復力の灯火があれば、うつ病は自然に回復していきます。
一方、日常生活で無理をして、この灯火を消してしまえば、回復力は失われ、治療が長期化してしまうのです。
無理をして回復力の灯火を消してはいけません。無理をせず、回復力を120%引き出せば、うつ病は自然に良くなっていくのです。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏