アルコール依存症について

202281()

アルコール依存症は、お酒の飲み方がコントロールできない状態です。今日は飲むのをやめておこうと思ってもついつい飲んでしまう。一度飲み始めると、歯止めが効かなくなり、どこまでも飲んでしまいます。

飲酒が続き、肝機能が障害されていることがわかっても、やめることができません。飲酒はそれなりにお金がかかりますが、経済観念を度外視して飲んでしまいます。仕事の生産性が落ち、家族の信頼はなくなり、人生の歩みは徐々に予想外のマイナス方向に向いていきます。

お酒はスーパー、コンビニ、自動販売機などで簡単に手に入ります。しかし、アルコールが強い依存性を持っていることはあまり知られていません。アルコールは麻薬ほど強い依存性はありませんが、脳内で快楽物資のドパミンを放出させるという点で、依存を引き起こすメカニズムは全く変わりありません。

ですから、何よりもアルコール依存症にならないように、お酒とうまく付き合っていくことが大切です。少なくても週に1回はお酒を飲まない休肝日をつくりましょう。休肝日を設定しようとしてもできないなら、それはアルコール依存症の入口にいると思って下さい。

万が一アルコール依存症になってしまったら、一日も早く治療を受けるようにしましょう。アルコールの依存性は想像以上に強いため、アルコールから離脱するためには医療の助けが必要です。

高橋心療クリニック

院長 高橋道宏

アーカイブ

PAGE TOP