2023年9月4日(月)
不安になると、私たちは無意識に不安を避けたり戦ったりしますが、これは私たちをかえって不安にします。
このようなときには、症状を受け入れるアプローチが有効です。例えば、めまい、耳鳴り、頭痛などの自律神経症状は通常、身体的な異常がないことが多いです。
神経質性格の方はこれらの症状に固執し、不安を増幅させてしまいます。こうしたときには、症状と戦うのではなく、受け入れることが大切です。これにより、症状に対する気にし過ぎが軽減され、改善の道が開けます。
この姿勢は心のバランスを取り戻すのに役立ちます。不安になると、ますます不安が増幅されることがありますが、症状を受け入れることで負担が軽減され、症状も軽くなります。
不安の裏には、健康であることへの欲求があります。不安と健康への欲求は繋がっています。これを認識し、自分の欲求を受け入れ、日々の生活で実現させることが重要です。
症状を受け入れる姿勢は、不安を抱えつつも建設的に生活する手助けとなります。その結果、症状は自然と薄れていきます。このプロセスを繰り返し、不安を克服しましょう。
症状を受け入れるアプローチは、自分の心を安定させるために非常に有効です。症状を取り除こうと過度に薬物に頼ることなく、自己の欲求に基づく不安を受け入れ、不安に動じない心を育てていくことが大切です。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏