薬による治療
お薬の処方について
精神科では精神療法(カウンセリング、生活指導)が重要であり、薬の治療が万能ではありません。また、世の中には万能薬は存在しません。どの薬にも限界はあります。
しかし、こころの病気の治療を考える上で、お薬により助けられる部分は決して小さくありません。
お薬は、必要以上に大量に使用されると安全面で大きな問題が起きてしまいます。お薬を適切に使用していただくために、当院では医師による服薬指導に力を入れるとともに、お薬の種類が多くなり過ぎないよう、処方を工夫しています。
高橋医師は、日本臨床精神神経薬理学会の専門医の資格を持ち、国際レベルの最新の薬物治療を地域の患者さんに役立てることができるように、日々努力しています
心療内科や精神科の治療で処方されるお薬とは
脳内の「神経伝達物質」と呼ばれる化学物質を調節する事で、うつ、不安、緊張、幻覚などの症状を緩和しています。
【例1】うつ病では…
「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質の働きが悪くなっていることが知られています。
「抗うつ薬」と呼ばれるうつ病の治療薬は、この「セロトニン」の働きを活性化することで、うつ症状を改善することが知られています。
【例2】統合失調症では…
「ドパミン」と呼ばれる神経伝達物質の働きが過剰になっていて、幻聴(実際にはない声が聞こえてくる)や被害妄想(客観的な事実と反して、自分が被害者であると信じ込む)などの症状がみられることが知られています。
抗精神病薬は、「ドパミン」の過剰な働きを正常な状態に近づけることで、幻聴や被害妄想を改善するのです。
お薬を処方されたら…
■医師に相談なく自己調整することのないようにしましょう。
■疑問がある場合は、診察時に医師に質問するようにしましょう。