2015年11月17日
以前このブログで小池龍之介さんの著書「考えない練習」を紹介したところ(2014年11月17日)、大変大きな反響がありました。「考え過ぎることの弊害」が多くの患者さんに共通する悩みであったのです。
著者は本書の中で、「苦しむクセ」がある人にむやみに苦しまないように練習することを勧めています。『「苦しむクセ」がしみ込むほど心は興奮しやすく、他人に対する態度も、無意識的に落ち着きなく余裕のないものとなりがち。それは人づきあい合いにも大きな悪影響をもたらします。』(本書p8)と著者は「苦しむクセ」のマイナス面について警告しています。
第1章 「人づきあいを整え直す」では、「他人との適切な距離感がわかると疲れない」第2章 「不機嫌な心を静める」では、「自分でできることを、自分でちゃんとするとイライラしない」第3章 「本当の自分を知る」では、「今の自分をしっかり認識することが苦しまない第一歩」と分かりやすく、具体的に書かれています。
著書は仏教思想の影響を受けていますが、本書に宗教色はありません。先人の智慧に真摯に耳を傾け、「苦しまない練習」をするためにはどうすべきか?を客観的に分かりやすく解説しています。本書は「苦しむクセ」がついている方に多くの示唆を与えてくれる貴重な一冊です。
出版社: 小学館
「苦しまない練習」
ISBN-10: 4093881820
ISBN-13: 978-4093881821
著書 小池龍之介
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏