病気は必ず良くなる

2016年6月6日 月曜日

こころの病気は治療に時間がかかることが多く、治り方もゆっくりとしています。症状が良くなったかと喜んでいても、また逆戻りしてしまう時もあります。たとえばうつ病は一進一退を繰り返しつつ、徐々に良くなります。こころの病気になる方は、もともと意欲的な方が多いです。元気に活動できない自分に嫌気がさし、良くならないとあせる気持ちも強くなります。

あせる気持ちは、焦燥感と呼ばれ、特にうつ病で多く見られる症状です。あせる気持ちは、気ばかりせいていますが、目の前のことはなかなか進まないという思考の空回りを引き起こし、ますます病気の回復を遅らせてしまいます。このような悪循環が起こると、病気は治りにくくなり、治療期間が長引くようになってしまいます。

こころの病気の多くは適切な治療と、生活態度の改善により徐々に回復していきます。ですから、こころの病気が治らないと決めつける必要は全くありません。むしろ治らないと決めつけることで、無意識のうちに治らないという自己暗示が生まれてしまいます。不安が強い人ほどこの自己暗示にかかり、ほんとうに病気が治りにくくなってしまいます。

ですから、こころの病気は必ず良くなると信じましょう。良くなると信じることで、思考の空回りが少なくなります。良くなると信じることで、治療にも日常生活の改善にも希望を持ち、積極的に取り組むようになります。すると、病状は好転していきます。「病は気から」という言葉は真実なのです。病気は必ず良くなると信じ、希望を持ち、治療を進めていきましょう。

院長 高橋 道宏

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