マイナス思考を乗り越えよう

2016年11月14日 月曜日

うつ病は休養と抗うつ薬の服薬により自然に回復する病気です。人間だけでなく、うつ病モデルの動物もで抗うつ薬によりうつ状態が回復していきます。しかし動物と人間では、人間はより社会的な存在で、自分自身をどのように見ているか?どんな行動をするかで、精神状態に大きな影響を受けるという点が大きな違いです。ですから、薬を飲むだけでなく、どのように物を考えどのような態度で療養生活を送るかがとても大切です。

では、うつの時にはどのようなことに気をつけて生活したら良いのでしょうか?是非あなたの主治医に聞いてみてください。当たり前のことですが、規則正しい生活が基本になります。また、自分の気力や体力以上に無理をしない生活をするように気をつけることも大切です。これに加えて、自分自身にどのように関わるべきか?自分自身をどのように理解し、行動するかで治療結果は大きく影響を受けます。

うつ病の時の心の特徴はマイナス思考です。自分に自信がなく、「何をやっても上手くいかない。」と考えてしまいます。病気は一生懸命治らないとも考える傾向があります。たとえば、「家族関係が上手くいかないのは自分のせい」だと思い自分を責めたり、過去の過ちや失敗ばかりを考えて後悔します。よりうつが深くなると、自分自身に罪の意識さえ生まれます。頭の中では同じことばかりグルグル考えて益々自信がなくなり、マイナス思考の悪循環に陥ります。

このようなマイナス思考を乗り越えるためには、過去のことはできるだけ考えないようにすることです。また自分を責めないようにしましょう。もしうつ病のために仕事を休んでいるなら、その時間を自分を精神的に豊かにすることに使いましょう。一生懸命自分を大切にし、かわいがるのです。マイナス思考を乗り越えることがうつを治す秘訣です。マイナス思考を乗り越えうつが回復すれば、未来思考になり、自分自身を回復することができます。

院長 高橋道宏

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