うつ病治療成功の鍵-自分自身に対し肯定的になる

2017年5月8日  月曜日

うつ病になると、考え方が否定的になります。何をやっても、「とてもうまくいくとは思えない」などと考えます。いわゆるマイナス思考です。物事を極端にマイナスに見てしまうのです。マイナス思考があると物事の負の側面ばかりに目がいき、何事にも積極的になれません。治りにくいうつ病はこのマイナス思考が回復の阻害要因になっている場合があります。

うつ病の時のマイナス思考は、自分自身に対して否定的な感情を持つことが特徴です。「いつも周りの人に迷惑ばかりかけている」と自分が価値のないものだと考えたり、「自分なんかいなくなった方が良い」と自己の存在に否定的になったりするのです。自分で自分を攻撃してしまいます。この気持ちが強くなると、うつ病はとても治りににくいものとなってしまいます。

うつ病の治療では、このようなマイナス思考をプラス思考に変えていくことが大切です。プラス思考とは、物事を肯定的に捉える考え方です。特に自分自身に対して肯定的になることが大切です。これまでの自分の人生や自分のやっていることに対して肯定的になるのです。うつ病の時は自分の努力でプラス思考になるのが難しい時があります。主治医の援助を得て、徐々にマイナス思考から脱却しましょう。

自分自身に肯定的になると、それまで眠っていた回復力を引き出すことができます。すると治りにくいうつ病が治りにくいやすいものに変わっていきます。この回復力は誰にでもあり、これをうまく引き出しすことで、うつ病は回復に向かいます。うつ病治療成功の鍵は、どれだけ自分に対して肯定的になれるかです。自己に肯定的になり、うつからの解放を自分自身のものとして下さい。

院長  高橋道宏

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