ADHDの子供の育て方

2018年4月2日  月曜日

注意欠如多動性障害(ADHD)の子供は、同じ年齢の子供と比べ、不注意、多動性・衝動性などの症状のため、子育てにより多くのエネルギーを費やします。

例えば「親の言うことをボーッとうわの空で聞いていて、何回も同じことを言わなければならない」など、しつけをしても行動が一向に改まらず、同じことを何回も言ううちに、親の方が疲れてしまうのです。

このような子供の行動の特徴が発達障害によるものだと理解するのとしないとでは、子供に対する行動が大きく変わってきます。

理解できないと、子供の行動にイライラし、必要以上に叱責してしまいます。その結果子供の心を傷つけてしまい、親の言葉にビクビクし、自発的な行動ができにくい子供が育ちます。

子育ての最終目標は、自分で自分のことを管理ができる人になってもらうことだと思います。自己を責任持って管理する。自主的に行動できる大人に成長していくためには、何よりも意欲を育てる必要があります。

そのためには、子供の行動を見守りつつ、失敗しても直ぐに叱責するのではなく、子供が自分で行動の過ちに気付くように誘導することが大切です。

子供の行動がしつけではどうにもならない時には、薬による治療を検討しましょう。ADHDは良いお薬がたくさんあります。薬を飲んでいると、症状は驚くほど良くなります。

薬で100%症状がなくなるわけではありませんが、症状がかなり軽くなると、しつけがやりやすくなります。お薬と親御さんのしつけを組み合わせることで、ADHD 子どもは健全に成長していくことができるのです。

院長  高橋道宏

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