中高生のうつ病への対処

2018年5月21日 月曜日

中高生がうつ病で受診することが多くなっています。かつてうつ病は中年の女性に多いと言われたこともありましたが、最近では全世代に患者さんがおられます。

その中でも、最近特に多くなったのが中高生です。中高生がうつ病になると不登校になってしまうことが多く、早急な対策が必要になります。

中高生のうつ病はどのような特徴があるのでしょうか?心身ともに発達過程にある中高生は、心の状態をうまく表現できません。そのため、心のつらさを頭痛、腹痛、吐き気、めまいなどの身体の症状で訴えることが多いのです。

一見すると、うつ病ではなく身体の病気のように見えますが、病院で検査しても特に異常は見つかりません。

また、イライラする。怒りっぽくなる。反抗的な態度をとる。などの心の症状もみられます。気分の落ち込みをうまく表現できず、このような症状が現れるのです。

これらは気分の落ち込みが前面に現れる大人のうつ病と異なります。うつ病のサインと気付きにくく、治療が遅れる原因となります。

中高生はまだ保護者への依存度が高く、保護者の役割が大きい時期です。保護者がうつ病を疑ったら、早めに受診できるように配慮してあげて下さい。

心身ともに疲れきっている状態ですから、学校に行くことができなくても、慌てないで様子を見ましょう。「がんばれ」とプレッシャーをかけるのではなく、焦らずにゆっくり治すことを考えましょう。

院長 高橋道宏

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