2018年7月23日 月曜日
うつ病は、休養とお薬による治療がうまくいくと、大体2-3ヶ月で病前の状態に戻ることかできます。
その意味では、うつ病は決して治りにくい病気ではありません。しかし、中には回復してきたかと思うと、またうつ状態が悪化する方もおられます。
治ってきたうつ状態が再び悪化すると、とてもがっかりします。やっとあのつらさから解放されたのですから、再びうつになった時のショックは大きいのです。
自分のうつは治らないのでは?と悲観的にさえなります。そのような気持ちが更にうつを悪化させます。悪循環です。
うつ病が回復期に悪化する原因の一つは、体力以上の無理な活動です。うつ病はこころだけでなく、身体も疲弊させます。身体が疲れやすい、怠いというスタミナ不足の状態で無理をすると、再びうつが悪化してしまうのです。
うつ病の治療では早く回復したい気持ちがとても強く働きます。うつ病になる方は元々勤勉な方が多いため、休んでいると気が気でないのです。しかし、あわてて行動し、体調崩すとうつが悪化するので十分に気をつけましょう。
うつ病の治療では焦りは禁物です。焦ることで無理な行動が生まれ、体力以上の動きをしてしまいます。体力以上の動きは再びうつを悪化させることになるのです。
ですから、このような落とし穴に陥ることなく、焦る気持ちをうまくコントロールすることがうつ病回復の鍵になるのです。
院長 高橋道宏