2018年9月24日 月曜日
こころの病気になると、他人のことが気になって仕方がない状態になることがあります。例えば、身近な人がトラブルを抱えて窮地に陥ると、自分のことのように不安になります。考えても考えても、解決方法が見当たりません。考えれば考える程、考えがまとまりません。
考えても仕方ないということが頭ではわかっていても、考えるのを止めることができません。そわそわして、自分の日常生活が疎かになります。
自分以外の人のことが気になる方は、元々やさしい方が多いです。自分だけ上手くいっていれば良いとは考えず、他人が窮地に陥いると、気が気ではなくなります。
しかし、こころが不健康になると、他人と自分との境界線が曖昧になり、他人のことなのに自分のことのように感じてしまい考えるのをやめることができません。
いつもより他人のことが気になり、そのことで自分がひどく苦しむようになります。このような時には、こころの健康は大丈夫か?疑ってみましょう。
精神的に不健康になると、自分と他人との境界線が曖昧になり、他人の問題を自分が抱えているように錯覚してしまいます。
本来自分が悩むべきではないことを自分のことのように錯覚し深く悩むようになります。また、悩み始めると、そのことにとらわれ、考えるのをやめることができなくなります。
他人のために悩み、何かをするのは素晴らしいことですが、そのため自分が精神的に不健康な悩み方をしていることには気づきにくいものです。
精神的に不健康な悩み方では不安になるばかりで、他人を助けることは難しいです。精神的に安定しないと他人に対する冷静なアドバイスができません。
まず自分自身が精神的に健康な状態になり、他人に対して適度な距離をとり、初めて他人を助けることができるのです。
他人に対して適度な距離を取ることができるかどうかは、こころの健康のバロメーターということができるでしょう。
院長 高橋道宏