心の病気による不安の正体は?

2019年3月11日  月曜日

全般性不安障害、パニック障害、強迫性障害、社交不安症など不安障害では、不安にとらわれ、いつも同じことを考え続けます。同じことを考えても不安は解消されません。かえって、益々不安が深まるのです。考えれば考えるほど不安になるので、考えるのをやめたくなりますが、考え続けてしまいます。

まさに気持ちが不安にハイジャックされたようになります。不安は次第に大きくなり、モンスターのような存在となり、常に不安に怯えるようになります。

心の病気によるこのような不安は、まるでお化けのようなものです。実体はないのに、不安はどんどん自己増殖し、自分にはどうしようもない存在になっていきます。

また、不安で動悸、息苦しさを経験すると、死んでしまうのではないかと思うほどつらい思いをします。ところが病院で診察を受けると問題なしとされます。死にそうな気分にさえなるのに、問題なしとされてしまう。このキャップこそが心の病気による不安の正体なのです。

心の病気による不安への対処は、動じないことです。不安はお化けのようなもので、実体がないのです。動悸、息苦しさなどの症状がある時は、抗不安薬を服用しましょう。 身体症状は気持ちの持ち方だけでは、簡単に治らないからです。

不安があると、行動するのが億劫になります。しかし、閉じこもりがちな生活では、同じことばかり考えてしまい、不安が大きくなります。ですから、考え過ぎないためには、適度に外出するなど、身体を動かすことが大切です。

心の病気による不安を乗り越えると、心がすっかり穏やかになります。気分が安定し、毎日を気持ちよく過ごすことができるようになります。もはや実体のない不安に怯えることはありません。

心の病気による不安から解放されることは、決して難しいことではありません。不安へのとらわれから解放され、穏やかに毎日を笑顔で過ごすことができる日は必ずやって来ます。心の病気による不安の正体は、実体のないお化けのようなものだからです。

院長  高橋道宏

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