2019年11月18日(月)
ストレスは心の病気を引き起こします。たとえばうつ病は職場や家庭のストレスが原因となることが多いのは周知の通りです。
最近は子どものうつ病が目立つようになりましたが、子どもも様々なストレスにさらされていることの証しでしょう。
ストレスはこころの病気の大敵ですから、こころの病気の予防はストレスを避けること、ストレスとうまく向き合うことが基本になります。
しかし、ストレスがすべて悪いわけではありません。ストレスには本来自分を高めてくれる有益な部分もあります。これが「善玉ストレス」です。
仕事でも勉強でもスポーツでも、プレッシャーに負けず苦しい中で真摯に努力するから成果が出ます。
またその過程で人格も磨かれるのです。人は皆弱いですから、ある程度ストレスがないと堕落してしまいます。
これとは反対に、こころの病気の原因になるストレスがあります。これが「悪玉ストレス」です。
悪玉ストレスで特徴的なのは、自分や周囲の人に対するマイナスの感情です。
嫌悪感、敵意、嫉妬などのマイナス感情はこころを疲弊させ、人間関係に歪みをもたらします。
こころの病気の原因でより深刻なのは人間関係のストレスです。このような悪玉ストレスは回避する必要があります。
善玉ストレスも悪玉ストレスもストレスである以上心地良いものではありません。
ですから、私たちはストレスを回避しようとする本性があります。しかし、すべてのストレスが悪いと誤解し回避してしまうと、善玉ストレスまで回避してしまうことになります。
悪玉ストレスを避け、善玉ストレスを生かすことがメンタルに強い自分をつくりだすのです。
院長 高橋道宏