うつ病と生活リズム

2020年11月23日(月)

うつ病になると生活リズムが乱れやすくなります。朝は起きれず、午前中はなかなか調子が出ません。夜はいつまでも眠くなりません。これがひどくなると、昼夜逆転になることもあります。

うつ病では、ストレスホルモンであるコルチゾールが午前中を中心に過剰に分泌され、朝の調子が悪くなります。

一方午後からは調子が良くなり、寝る前には眠れなくなるほど頭がスッキリします。このようなストレスホルモンの分泌異常が昼夜逆転の背景にあります。

うつ病の時にある程度生活リズム乱れるのは、自分の責任というより、病気のために起きています。

しかし、眠れないからと言って、深夜にスマホを何時間も見たり、ゲームをするのは治療的ではありません。これでは乱れやすい生活リズムがさらに乱れてしまいます。

うつ病の治療を順調に進めるためには、このような生活リズムの乱れを能動的に治していかなければなりません。そのためには、どんなに遅くても夜は12:00までには寝るようにしましょう。

うつ病の治療では、規則正しい日常生活を意識するようにしましょう。放っておけば、自然に生活リズムは乱れていきます。

規則正しい生活は、小学生でもわかる簡単な事ですが、これはうつ病の治療の基本です。このような当たり前のことを積み重ねていくことが、うつ病を克服することにつながるのです。

芦屋 心療内科 高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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