うつ病症状の日内変動を乗り越える

2020年12月21日(月)

うつ病になると、朝がとてもつらく感じられます。目覚めても体はだるく、気分は落ち込んでいます。なかなか意欲が出ず、起きられません。

これはうつ病症状の日内変動によるものです。うつ症状の日内変動では、症状は午前中悪く、午後になると良くなります。この変動が毎日判で押したように繰り返されのです。人によっては、午前中調子が良く、午後から調子が悪くなる方もおられます。

日内変動があると、朝は起きられず、午後から活動を始めると夕方にはだんだん調子が出てきます。寝る前には頭がすっかりスッキリしてしまい、不眠になります。このような生活は、昼夜逆転に陥る可能性が高く、日内変動は繰り返されるばかりで、うつ病はなかなか治りません。

うつ病治療の基本は、規則正しい生活を送ることです。規則正しい生活の中で最も大切なことは、規則正しい睡眠をとることです。ほぼ同じ時間に寝て、ほぼ同じ時間に起きる。このような生活が心身を健康にしていきます。

症状がある程度改善してきたら、多少辛くても、できるだけ午前中から動き始めるようにしましょう。調子が悪い時に動くのは大変ですが、動き始めるとだんだん調子が出てきます。

多少症状があっても、規則正しい生活をすることで、症状の日内変動を乗り越えることができるのです。

芦屋 心療内科 高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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