不安障害と依存

2021年5月31日(月)

不安障害になると、誰かに頼りたいという依存的な気持ちが強くなります。誰かに依存する、甘えることで安心する。確かにこのことで心は癒されていきます。

しかし、これには落とし穴もあります。依存がいつまでも続くと、依存するのが当たり前になっていきます。依存しても満足せず、もっと依存したくなり、深みにはまります。

依存が行き過ぎて、自分でやるべきことを自分でせず他人に頼るようになると、次第に行動が後退していきます。これを神経症的後退と言います。神経症的後退が起きると、自分自身に向き合うことをせず、問題から逃げるばかりで進歩がありません。

依存的な人はより不安障害になりやすい傾向があります。不安と依存は裏腹の関係にあります。不安に伴う依存をどうコントロールしていくかが、不安障害の治療の成否を決めると言っても過言ではないでしょう。

過度な依存は不安を悪化させます。依存すれば不安が完治するわけではありません。不安があっても、自分を支えながら、必要な行動は行っていく。そのような姿勢が不安を乗り越えることにつながるのです。

高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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