うつ病の回復期に注意すべきこと

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うつ病の回復期には、気力と体力のアンバランスが起こります。うつが回復しても期待した程は動けません。

がっかりし、気持ちがひどく落ち込むことがあります。このような気持ちが強くなり、絶望し、死にたくなることさえあります。

うつの回復期には、まだ気力程には体力が回復していないのです。

うつ病の回復期には、まず憂うつな気分や意欲など精神面の症状が回復します。

精神面が回復するとぼんやりしていた思考もクリアになっていきます。

しかし、まだ身体はだるく疲れやすいのです。意欲が出てきても身体を動かすとすぐに疲れてしまいます。意欲があるのに思ったように行動できないのです。

回復期にはこのようなうつ病の治り方の特徴を理解する必要があります。

気持ちほど体力が回復していないことを理解し、体力の範囲内で動いていくことが大切です。

体力の範囲内で動いているうちに、体力は更に回復してきます。

そうすれば、もっと動ける余地が生まれます。その時にもっと動くようにするのです。

体力の範囲で動き、身体的に余裕が出るのを待ち、更に動く範囲を増やしていく。このサイクルの繰り返しで、だんだん病前の状態に近づいていきます。

焦ることなく一歩一歩進んで行けば、病前の状態に戻ることができるのです。

院長 高橋道宏

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