2022年1月3日(月)
不安障害には、全般性不安障害、パニック障害、強迫性障害、社交不安症などがあります。
症状により異なる病名がついていますが、根本的な部分は共通しています。それは細かいことが気になる神経質性格と気になることが頭から離れなくなります。とらわれです。
不安障害になる方は元々細かいことが気になります。そのことが腑に落ちないと不安になりやすい傾向があります。
何らかのストレスによりこの不安が増幅されると、そのことに一日中とらわれ、他のことが考えられなくなります。とらわれにより日常生活は停滞していきます。
このような不安を抗不安薬によって解消しようとしても一時的な効果にとどまります。抗不安薬の効果は数時間程度です。薬が切れれば、また不安になります。
また、抗不安薬には依存性があり、薬の量、種類が増えていくことがあります。このような治療には終わりがなく、不安障害が完治することはありません。
不安障害の治療では、薬による治療は補助的なものにとどめるべきです。むしろ、不安の本質について理解を深め、不安に振り回されずに行動を続ける習慣を身につけるのです。
現実離れした過度な不安は、独りよがりの考えであり、不安はオバケのようなものです。不安と向き合い、日常なすべきことは着々とやっていく。気がつくと不安はなくなっていきます。
このような生活態度に身につけることが不安障害を克服するために最も大切なことです。
院長 高橋道宏