2022年8月22日(月)
うつ病は、休養とお薬による治療が基本になります。このような基本的治療がうまく機能すれば、2-3ヶ月でかなり症状が回復します。
一方で、あまり調子が良くならない、回復しないない方もおられます。この違いはどこからくるのでしょうか?
この違いは精神的回復力の違いです。メンタルな病気になっても、この状態から回復しようとする力が誰にもあります。
この回復力がうまく機能しているかどうかで、同じ治療を受けていても、回復するスピードに違いが出てくるのです。
精神的回復力は身体の病気で言えば、免疫力のようなものです。精神的回復力を十分に引き出すためにはどうすれば良いのでしょうか?
精神的回復力を引き出すためには、規則正しい生活をすることです。
また、決して無理をしてはいけません。回復力が充分に働き始めるまで、無理をせず、現在の回復状況に応じた動きをしましょう。
例えば週4日仕事をしてまだギリギリだと感じる時は、これ以上仕事を増やしてはいけません。
もう少し回復し、余裕が出てから仕事を増やすようにしましょう。しばらく休養していると回復力が働き始めるからです。
うつ病は、休養とお薬による治療が基本ですが、休養もお薬もうつ病からの回復力を引き出すためにあるのです。
このことを良く理解し、無理のない生活を送り、うつ病からできるだけ早く回復していただきたいと思います。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏