2022年10月10日(月)
かつてうつ病はこころのかぜといわれたこともありますが、風邪であれば1週間で治ります。
しかし、うつ病は治るまでに数ヶ月はかかります。その後も再発予防で6ヶ月程度経過をみることが一般的です。
うつ病は風邪とは比較にならない治療期間と再発を予防するための慎重な経過観察が必要なのです。
うつ病になる方は責任感が強く、いつも通りに行動したい、すなわち順調欲求が強いといわれています。
うつ病になれば、いつもやっていた仕事、家事、勉強が普通にできなくなります。
順調に行動できないことが焦りとなり、自分を責めるようになります。
うつ病は症状が改善するまでに数ヶ月はかかります。今日明日治る病気ではないのです。
そのような長期的な展望を持ちましょう。そのような展望がないと、今日も治らない、明日も治らないと否定的な気持ちを自分にぶつけることになります。
しかし長期的な展望持てばこのようなことがなくなります。
うつ病では、マイナス思考がつきものですが、このマイナス思考をどのように回避するが治療の成否を握っています。
長期的展望を持ち、自分に否定的な気持ちをぶつけることなく安心して治療を続けましょう。
このような気持ちになれば、自分の中にある回復力が最大限に引き出され、うつ病は順調に回復していくのです。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏