2023年4月3日(月)
子どものうつ病で受診される方が増えています。
子どものうつ病はどうして起きるのでしょうか?大人と比べて何か違いがあるのでしょうか?
もし、違いかあるなら、どのような点に気をつけて対処したら良いのでしょうか?
うつ病はストレス、環境の変化などが引き金になり発病しますが、うつ病が発病しやすい準備状態ができるとより発病しやすくなります。
準備状態とはストレス、疲労がたまり、心身が疲弊し、回復力が弱い状態です。このような状態はストレスを受けとめることを困難にします。
子どもの世界は大人が考える以上にさまざまなストレスがあります。
家庭内の不和、学校生活への不適応、友人からのいじめなど大人並みのストレスがあります。
子どもの場合は、言葉で苦しさを表現することが難しく、イライラして癇癪を起こす。ネットに依存して不規則な生活になる。リストカットなど自傷行為に発展する。など一見うつ病に見えない特徴があります。
子どものうつ病は早期発見、早期治療が大切です。
子どものうつ病は、子どもの健全な発達に大きな影響を与えます。
勉学が遅れることで将来の選択肢が少なくなる。不登校になりやすく、友人ができない。対人関係が苦手になり、社会性が育たなくなるなど一生に関わる問題が多々発生します。
子どものうつ病では、まだまだわからないことが多くありますが、早期発見、早期治療により、このようなリスクはかなり少なくなります。
子どものうつ病は大人以上に早期発見、早期治療が必要なのです。
子どものうつ病を早期発見するためのチェックリストを紹介します。
頭痛、胃痛、腹痛、微熱が3日以上続く
めまい、動悸などの症状がある
食欲が低下している
夜眠れない、朝起きられない
不安や焦り、イライラがある
憂鬱な気分が続いている
やる気、集中力が落ちている
考えがまとまらない
不登校や引きこもりになる
成績が落ちてきている
上記10項目のうち、5項目以上当てはまれば、うつ病の可能性があります。うつ病の可能性がある場合は、早期に受診し、必要な治療を受ける、健全な発達が損なわれないようにしましょう。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏