メンタルなアンチエイジング

image10月6日  月曜日
昨日の夜は、台風18号の暴風雨で大変でした。皆さんは、良く眠れましたか?

厚生労働省は10月1日、「健康寿命」が、2013年は男性71.19歳、女性74.21歳だったと公表しました。「健康寿命」とは、介護を受けたり寝たきりになったりせず日常生活を送れる期間のことです。

2013年の日本人の平均寿命は女性が86.61歳、男性が80.21歳で、いずれも過去最高を更新しています。国際的な比較では女性は2年連続世界一、男性は前年の5位から4位に上昇しています。男女ともに人生80年の時代になりました。
今回の調査結果から、人生およそ80数年のうち70年程は、介護を受けることなく、健康に過ごせるということがわかります。
「健康寿命」は、前回2010年時点の男性70.42歳、女性73.62歳と比べ、男女とも延びたと報告されていて、健康で元気に過ごす時間が延びてきているのは、本当に喜ばしいことです。
クリニックのある芦屋は、阪神間では最も高齢化が進んでいる地域です。患者さんは高齢の方が多くおられますが、ひと口に高齢者といっても、いろいろな方がおられます。元気な方、活力に乏しい方。若くみえる方。より高齢にみえる方。高齢になると個人差が大きくなります。
この個人差は、どこからくるのでしょうか?高齢になっても魅力的な方には、どのような特徴があるのでしょうか?
私は、目の前の患者さんから次の二つのことが重要だということを学びました。
1 心が自由であること。
   自分に過度の制約を課さず、高齢だからと
   いうことで消極的にならないこと。
2 人に依存しないで、自分らしく生活するこ
   と。
このような特徴がある方は、年齢よりも若々しく、とても魅力的です。そして、不思議と健康上の問題が少ないのです。
高齢になると、「もう年だから、○○はしない。」という方が多くなります。でも、魅力的な高齢者は、年齢で制約は課さず、いろいろなことにチャレンジしていきます。
また、高齢になると人に依存的になる傾向があります。本来できることでも人に頼ってしまう。できないことを頼るのは良いのですが、できることまで頼ってしまうと甘えと依存が生じます。依存しているうちにますます依存して、少しずつ子供のようになっていきます。
国立長寿医療研究センター研究所の鈴木隆雄所長は「人とのつきあいや、社会とのつながりをいつまでも持てるような地域の取り組みも求められる」としていていますが、私は社会とのつながりを持ちながらも、心が自由で自分らしさを失わず、人に過度に依存しない生活をすることが大切だと考えています。
高齢になってから、マインドセットを変更するのは容易ではありません。今のうちから心を自由にして、人に依存しない生き方を実践していくこと。自分らしく生きること。これこそメンタルなアンチエイジングだと思います。
院長  高橋  道宏

 

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