うつと不安の癒し方

2017年7月16日 月曜日

うつと不安は、多くの心の病気でみられる頻度の高い症状です。うつになると気分が落ち込み、重苦しく、何に対してもやる気がなくなります。身体がだるくなり、疲れやすくなります。考え方がマイナス思考になり、自分に自信がなくなります。一方不安になると、心配で気持ちが落ち着かなくなります。最悪の事態を想像し、心配でイライラし、眠れなくなります。

うつでも不安でも、お薬を飲むだけでなく、どう行動すべきか理解し日常生活を送ることが大切です。お薬を飲んでいても行動が見当違いだと、十分な効果が出ません。ところが、適切な行動指針に従い生活すると、効果が出やすくなります。改善が早まります。世界中で行われた多くの研究結果で、お薬を服用しながら行動の指導を受けた人で、精神症状は最も大きな改善が認められています。

うつの時の行動指針は休養が基本です。心のエネルギーが枯渇しているので、無理は禁物です。一方、不安の時は行動することが基本になります。不安の多くは実態のないものだからです。本当は不安に思う必要がないことを不安に思い、ビクビクしているのです。不安の時は、考えれば考える程不安になります。ですから、いつまでも考えてばかりいないで、まず行動することが大切です。

うつと不安は異なる症状ですが、似ていて兄弟のようなところもあります。うつでも不安でも気分が重苦しくなります。動悸、息切れ、めまい、頭痛、不眠など身体の症状も現れます。似ているので、うつなのか不安なのかわかりにくいことがあります。自分はうつなのか不安なのか主治医に判断してもらい、お薬を飲みながら、適切な行動指針の下で療養していきましょう。

院長 高橋道宏

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