うつ病の回復を阻害しないために

2017年7月24日 月曜日

うつ病になると、「気分が落ち込む」「意欲がなくなる」など心の症状と、「身体がだるくなる」「疲れやすくなる」など身体の症状がみられるようになります。心の症状も身体の症状も、気がついた時には両方ともあったという方がほとんどですが、うつ病になられた方の自覚としては、この二つの症状はほぼ同時に現れたように感じます。

うつ病の治療を受けると、両方の症状が同時に良くなっていくわけではありません。心の症状は身体の症状よりもより早く改善していきます。多くの患者さんに共通しているのは、気分の落ち込みは無くなったが、まだ身体がだるい。疲れやすいという状態です。ほぼ同時に現れた症状でも、身体の疲れやすさが良くなるのにはより多くの時間がかかるのです。

心の症状が改善すると、普通に身体を動かせるような気持ちになりますが、実際には身体の疲れやすさはしばらく続きます。大丈夫だと思ってちょっと無理をすると、翌日には疲れがドッと出てしまいます。このようなことを繰り返すと、良くなったはずの気分がまた落ち込み始めます。まだ疲れやすい時期に無理をすると、うつ病の回復を阻害してしまうのです。

このようなことを避けるためには、まず自分の体力がどの程度なのか?見極めをつけることです。うつ病では、心の症状に比べ、疲れやすさなど身体の症状は回復するまでに時間がかかります。心の症状が良くなると、身体も元気になったかのように錯覚し、つい無理をしてしまいます。体力の見極めをつけ、無理をして回復の流れを止めてしまわないように気をつけましょう。

院長 高橋道宏

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